そんなある日、私は今日も残業に追われていた。

けど、最近はそれさえも苦痛には感じなくなりつつある。

終わりきらない皆の仕事を受持ち、ハイスピードでキーボードを叩き続ける。

やっと終わった~と時計を見たら、9時前だった。

戸締まりをし、会社を出る。

ナゼか待っていてくれたのか、カズトがいる。

「あれ?どしたの?」と私。

「最近変わったみたいって聞いたよ?残業お疲れ様!さてと、お話は改めて…」とカズトは言って歩き出すので、私は並んで歩いた。

改めてお店に入って、仕事の話や、心境に変化があったことを伝えた。

社長から色々聞いてるとかで、私を副社長に指名したということも聞いた。

「…悩んでるのか?」とカズトは聞いてくる。

私は頷いた。

「まあ、気持ち次第だが、アイツけっこう頑固よ?受け入れてあげたら」とカズトに言われて、

私は決意を固めた。

翌日、私は社長室を訪ね、気持ちを伝えた。

指名されてから数日後のことだった。