織田センが点呼しているとき、私と湧谷君はバスの中で小声で話していた。

「実はさ、俺、ずっと片思いしてんだよね。

ほら、男子ってさ誰だって一回は近所の年上のお姉さんとか好きになるじゃん?

俺の場合、本気…だったんだよねー。

勿論、その彼女が俺に可能性なんて与えてないし、

ただ俺が付いて行ってただけだったんだけどさー…

ごめんってきっぱり言われた時は結構キツかったなー…。

ていう昔話だよ。

つまんないでしょ?俺の聞いても…」