「もう何か策を練るしかないかなー。つまり、萌香さんは理人の事が好きなんだろ?

一回付き合って理人がこっぴどく振ればいいんじゃない?」
「だっだめーーー!フリでもだめっ!
あっご、ごめん!」

「いーよいーよ。普通そーなるよね。」

少ししゅん、とした湧谷君の声が響く。気のせいだろうか…?

「過去に…何かあったの?」

「…バスに乗ってから話そうか。」

その時の湧谷君の顔はとても悲しそうだった。