「言ったからね」
そう言われ、まあ無理だろうと私は思っていた。
その人は軽音部の、ボーカルをしているため、
歌がうまかった。
私の好みの声だし、ききたいとおもった、
その日歩き疲れていたし、
休憩がてらカラオケでもと思い
30分だけ立ち寄った。
その時ほんとに歌声に惚れた。
高音でその優しい歌い方。
ほんとに幸せでしかなかった。
そんな時だった
「!?」
ほっぺにキスをされた。
私は戸惑った
さっきまで合わせなかった目が
はじめてあった。
「やっとこっち向いた〜」
やっぱり慣れてる。流されるな。
そう思っていたのに
いつの間にか口に久々の感覚が。
「ねえ目みて。」
あんなに優しい声だったのが
少し男っぽく落ち着いた声で言ってきた。
「無理。」
そういうと顎をあげられた。
目が合った。3秒ほどあった瞬間
キスをされた。
それも短いのか長いのかすらわからない。
