先輩からもらったパンを持って私は教室に入る。


ドアを開けた瞬間真っ先に聞こえたのは


「…渡辺先輩、やっぱりまだ元カノのこと好きなのかな…」


そんな言葉だった。


その声の持ち主は、さっき珀先輩に告白してたかわいい女の子だった。


…同じクラスだったのか。


私は大人しく席に着いた。


「ありえるよね~。高校に入ってから1回も告白OKしてないらしいし。私にも希望がないな」


さっきの女の子の友達がそういう。


『彼女』…


もしまだ彼女が好きだったらなんで別れたんだろう


そうせざる負えなかったのかな。


…って


また彼女さんの事考えてる。


忘れろ忘れろ


私は勢いよくパンを口に含み、流し込むようにお茶を飲む。


「ゴホッ…」


…なにやってるんだろ、、私。