「どうせ、『今日は何しに来たんです?』とか言うんでしょ!」
彼女は、ふふっと微笑んだ。


「えぇ、そうですよ!」

「うふふっ!私をバカ扱いするのもたいがいにしなさい!今日はれっきとした用事があるんだから!」

れっきとした用事って…なんだ?

「なんですか?その…れっきとした用事って」

すると彼女は、よくぞ聞いてくれた!というような顔つきで笑った。

「明日、午前10時に×××公園に集合!いいね?」

「…?」

「美味しいパンケーキ食べに行きたいのぉ~」

「僕だってヒマじゃないんですけど?」

「オ、ネ、ガ、イ!」

「……」

「じゃ、ここは公平にジャンケンしよう。私が勝ったら、1日付き合う。優希が勝ったら、私は1人寂しくパンケーキを食べる。どうよ?」

「…じゃあ、もうそれでいいです。」

本当は、ヒマなのに。
いつも意味不明な場面で発揮される僕のひねくれモード。
なぜだか素直になれなくて、
でも心の中では、負けたいと思っている。

「いくよ~!」

『最初はグー、ジャンケンポン!』