ーそんなん気持ちなんて、知らなかった
教えてくれたのは、あなたでしたー


2、恋なんて、わからない。(奈草日和)

高校にはいったら、自然と恋ができる。
そんなこと考えてたのは、私の勝手みたいだ。
「ねぇ。日和。」
「なに?りっちゃん。」
「わたし、好きな人できた。。」
「うそ。だれだれだれ。」
びっくりした私は、興奮ぎみに話す。
それにしても、りっちゃんに好きな人。
意外だなぁ。
「えとね。バスケ部の人なんだけど……とってもかっこいいの。」
「おぉ!」
とってもりっちゃんは、きらきらしてる。
恋するとこうなるのかな。
恋なんて、わからないな。
こうして、淡々と1年がすぎていく。
これから、恋が苦しいなんて、分からないくせに。
そういえば、隆誠は、彼女がいるんだろうか。
すぐ出来そうだけどね。
そうやって、私は、心の隅に隆誠を置いておくばっかりだった。