「おはよーございまーす」
そう言いながら体育館のドアを開ける。
返事はない、分かりきったことだ。
7:00現在、ここにいるのは私だけ。
朝練は7:40から始まるのでそれまではいつも通り1人で練習だろう。
そう思っていた。
だから
「おはよーござーまーす」
とかいう誰かわからないふざけた挨拶に思わず
「ぎゃっ!?」
なんて。
恐る恐る声がした方、出入口のすぐ横に目を向ける。
「え、?」
そこには泣いてる女子とニヤニヤしてる男子がいた。
(いや何この状況)
一瞬唖然としているうちに泣いてる女子が走って体育館から飛び出していった。
体育館にいるのは未だにニヤニヤし続けている男子。
この男子は隣のクラスの男バスだったはず。
友達の理恵がかっこいいだの騒いでいた。
さっきの女子は一つ上の3年生の男バスのマネージャー。
なぜこのふたりが朝早くにここにいたのか。
そんな興味は一切ない。
ただ、この男子と2人になりたくはない。
私は面倒事に巻き込まれる前にと無言で踵をかえした。
そんな私の気持ちも虚しく後ろから腕を掴まれる。
「お前、女バスの藍沢だよな?」
「…」
無言を貫き通そうと私は何も答えないことにした。
だが、そんな私の気持ちを無視して男は腕をにぎる力をだんだん強くしていく。
「いたっ、…離して」
「じゃあ質問に答えろ」
女子に対してこの態度。
ありえん、名前は知らないがこいつありえない。
確かこいつは男バスの中でもかなりモテてる。
175はあるであろう身長、程よくついた筋肉、顔もどちらかというとかわいい系で見た目だけなら女子にモテる理由もわかる。
だがこいつは女関係でいい噂を聞いた試しがない。
そんな奴がモテてるなんて私には不思議で仕方ない。
何も答えない私に「おい」と苛立ちの声を出すそいつ。
私はそこまで心が広くない。
ましてやこんなやつどうだっていい。
「うるさいんだけど、離せって言ってんの分からないの?」
と思いっきり睨みつけた。
そんな、私を見てそいつは
「あはははは!!」
爆笑しだした。
そう言いながら体育館のドアを開ける。
返事はない、分かりきったことだ。
7:00現在、ここにいるのは私だけ。
朝練は7:40から始まるのでそれまではいつも通り1人で練習だろう。
そう思っていた。
だから
「おはよーござーまーす」
とかいう誰かわからないふざけた挨拶に思わず
「ぎゃっ!?」
なんて。
恐る恐る声がした方、出入口のすぐ横に目を向ける。
「え、?」
そこには泣いてる女子とニヤニヤしてる男子がいた。
(いや何この状況)
一瞬唖然としているうちに泣いてる女子が走って体育館から飛び出していった。
体育館にいるのは未だにニヤニヤし続けている男子。
この男子は隣のクラスの男バスだったはず。
友達の理恵がかっこいいだの騒いでいた。
さっきの女子は一つ上の3年生の男バスのマネージャー。
なぜこのふたりが朝早くにここにいたのか。
そんな興味は一切ない。
ただ、この男子と2人になりたくはない。
私は面倒事に巻き込まれる前にと無言で踵をかえした。
そんな私の気持ちも虚しく後ろから腕を掴まれる。
「お前、女バスの藍沢だよな?」
「…」
無言を貫き通そうと私は何も答えないことにした。
だが、そんな私の気持ちを無視して男は腕をにぎる力をだんだん強くしていく。
「いたっ、…離して」
「じゃあ質問に答えろ」
女子に対してこの態度。
ありえん、名前は知らないがこいつありえない。
確かこいつは男バスの中でもかなりモテてる。
175はあるであろう身長、程よくついた筋肉、顔もどちらかというとかわいい系で見た目だけなら女子にモテる理由もわかる。
だがこいつは女関係でいい噂を聞いた試しがない。
そんな奴がモテてるなんて私には不思議で仕方ない。
何も答えない私に「おい」と苛立ちの声を出すそいつ。
私はそこまで心が広くない。
ましてやこんなやつどうだっていい。
「うるさいんだけど、離せって言ってんの分からないの?」
と思いっきり睨みつけた。
そんな、私を見てそいつは
「あはははは!!」
爆笑しだした。