──月曜日。
明倫堂本社タワーの十五階。
広報部専用の会議室には私の声だけが響いていた。
「コンセプトムービーは、このストーリーに合わせ英語音声、日本語の字幕を表示させます。醸し出されるしっとりとしたおとぎ話の雰囲気と会場の雰囲気をリンクさせ、来場する皆様には魔女の結婚式に出席した気分になっていただけます」
明け方、ようやく完成した資料に、奥田さんをはじめとしたPRの同僚たちが見定めるような視線を向けている。
資料の字はあえて少なくした。
代わりに写真や絵を多めに使ってイメージを伝えやすくしている。
説明に耳を傾け、時に頷く人の中に、東雲部長の姿もある。
「どれも現在の案から大幅な変更はなく、スケジュールにも大きな影響は出ません」
アイデアの良さだけでなく、問題点の有無まで全て伝えきると私は「以上が、私の案になります。ありがとうございました」と締めくくり椅子に腰掛けた。



