『問題がないなら、ショーだけでなく来月のスチールとイメージムービーの撮影にも参加してもらおうと思うがいいか』
パリコレでも仕事をしてると聞き、反対する者もなく。
とりあえず来月の撮影については谷川さんの確認をとっていないとのことで、東雲部長は急ぎ連絡をしてくれた。
そして、昼食後。
『向日』
『は、はい』
打ち合わせの資料をコピーしていたら、東雲部長から声をかけられた。
普段部長は専用の個室で仕事をしている。
その為、いってらっしゃいのキスの後から会っていなかった私は、少しドキドキしながら彼の目を見た。
朝、少しは動揺してくれていたみたいだし、部長も視線逸らしちゃったりするかしらと、ほのかに期待していたのだけど。
『谷川さんから返信がきて、来月帰国してくれるそうだ』
無表情に、淡々と報告しただけで、部長室へと戻っていった。
どうやら効果は短時間のみのようだ。



