気持ちも新たに練習に取り組もうと決意したものの、四日間もサボってしまった後ろめたさは拭えない。

ずっと休んだら、練習に参加しづらくなるという真美の言葉は本当だった……。

自分の愚かさを痛感しつつ、体育館の入り口で中の様子をコソコソとうかがうこと数秒。練習開始時間前にもかかわらず、ストレッチに励んでいる部長の美南と視線が合った。

「未来! 練習をサボったペナルティとして、腹筋五十回ねっ!」

美南の声が体育館に響き渡ると同時に、部員の視線が私に集中した。

目立つのは苦手なのに……。

一瞬、美南を恨んだけれど、今の私は文句など言える立場ではない。

「はい!」と返事をして体育館に入ると、タオルと水筒をステージ脇に置く。そしてすぐさま、腹筋に取りかかった。

一、二、三……と、心の中でカウントを取る。しかし瞬く間に息が切れて、額に汗が浮かび出す。

やっぱり基礎練習は嫌い。でも、もう逃げないと誓った。

「んっ!」

気合いを入れて上半身を起こす。けれど四十回目を過ぎると、お腹の筋肉がプルプルと震え出して思うように力が入らなくなってきた。

基礎練習をおろそかにしていた自分が腹立たしくて、下唇をギュッと噛みしめる。すると腹筋に苦戦している私の足首に、副部長の紫織の手がそっと添えられた。