翌日の日曜日の朝。いつものように真美とどんぐり公園で落ち合うと、ダンスの練習のために学校に向かう。

「真美。お土産買えなくてごめんね」

昨日はバタバタしてしまい、ラッキーランドでお土産を買ってくるという真美との約束を守ることができなかった。

「そんなことどうでもいいよ。でも未来が無事で本当によかった」

真美の顔に、笑みが浮かぶ。

昨日起きたラッキーランドの爆発は、ニュースや新聞で大きく取り上げられた。

私の安否を心配した真美からメッセージが届いていることに気がついたのは、昨日の午後七時すぎのこと。無事を知らせる返事を送信すると、真美から【よかった】という言葉とともに、ハートマークが送られてきた。

「まあ、あんなことがあったけれど、デートは楽しかったんでしょ?」

爆発が起きる前までは純粋にラッキーランドを楽しんでいたし、その後も悲しい事実を知ったものの、幸希と思いが通じ合って充実した一日となった。

「うん。楽しかったよ」

私がややニヤけて返事をすると、真美が首を傾げた。

「あれ? デートじゃないって否定しないの?」

以前は幸希とラッキーランドに行くことを『デート』だと言ってからかう真美に、『デートじゃない』と反論した。でも幸希への気持ちを自覚して両思いになった今は、昨日の外出はデートだったとハッキリ言える。