四月。 夜中に美術の宿題をしていたら、ペンのインクが切れてしまった。 提出は明日だったし、仕方なくコンビニまで買い物、と家を出ることにした。 家の前の桜は、もうほとんど散ってしまっていた。 まだ残っている花びらも、冷たい夜風にあおられて散り散りになっていく。 なんとなく、儚い、と思った。