青夏ダイヤモンド



「脩は?遅れるなら連絡くれてもいいと思う」

私のことを責める前に連絡無く遅れたことを謝ってくれてもいいと思った。

「何かあったのかと思って心配したんだよ」

「そうは見えなかったけどな」

「どういう意味?」

「あいつと楽しそうに・・・」

言いかけた言葉を突然飲み込むと、あー!と声を出しながら頭を激しく掻き出した。

「そういうことが言いたいんじゃねぇのっ」

「脩?ごめん。私もそういうことが言いたいんじゃないの。一回仕切り直ししよ」

「だな。まずは、遅れてごめん。理由はあるけど、後で話すから今は勘弁して」

視線が服に移っていくのがわかって、どんな評価をされるのだろう、と一気に緊張した。

今回は浴衣のように柄は無いけど、想像もしていない脩の反応がくることに身構えた。

けれど、脩は視線を逸らして、行くか、と歩き出した。

何かを言いかけたけど、言わなかった言葉が気になって、脩の背中を追いかけ、後ろから手を掴む。

「何?今飲み込んだ言葉、言ってよ。気になるから」

「ちょっと、待て」

「5秒だけだよ」

あの時の脩の言葉をそのまま使う。

逡巡した脩は視線を外し、口元に手を当てながら呟いた。

「・・・可愛い、って思ったんだよ」

耳が赤いのは寒いせいだけではないだろうと思った。

脩がそんなことを言うなんて、信じられなくてじっ、と見つめていると、脩と目が合う。

こんなことが起こるなんて、完全にクリスマスマジックだ。