Bloody Kiss♡

 

死んだら、天国で七海くんに会えるかな‥?


反射的にギュッと瞳を閉じ、一瞬そんなことを考えた。

だけど、次の瞬間 あたしは何かに包まれていた。


それは、そう、眠る前のミストに包まれたような、あの感覚と同じだった。

恐る恐る瞼を開けた。

目の前でカエル男は、目を見開いて凝固したように突っ立っていた。


霧が どんどんと何かの形を作っていく。

それは、あっという間に人の形になって

「だから、オレは言っただろ?カッとなって言葉遣いが悪くなんのは、ロナの欠点だってな。命取りだぜ、ったく‥。」

黒いシルクのマントに身を包んだセトが現れた。