右手で梯子に掴まって、左手は下着が見えないようにスカートを押さえ付けた。
誰が見たって情けない姿だけど、それを構う余裕は無かった。
「だから、なに?あなたに関係なくない?」
強気の態度で、あたしは彼を睨んだ。
銀色の髪と黒の煌びやかなスーツ。
見た感じは、まるでホスト。
いかにも、“夜の世界で生きてます”的な雰囲気を漂わせている。
端正な顔立ちは、成長した美少年を思わせるけど、どこかエロティックで‥。
左耳のイヤカフから垂れたチェーンに揺れるCrossが、廊下の常夜灯に煌めいていた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…