信じられない!信じられない!信じられない!


パタンと扉の閉まる音と同時に、涙が溢れてきた。

ふと、あの夜を思い出す。


─ 絽那。この部屋な、オマエの為に借りてん♪ ─


─ ホントに? ─


─ うん、だから一緒に住も♪ ─


─ アツヤ♪ ─


真新しいベッドの上、永遠を誓って激しく求め合ったのは、ほんのひと月前。

なのに、同棲していた一ヶ月の間に、アツヤのココロは変わった。

三年分の想い出を、あっさり捨て去るほどに‥。


こんなことなら、同棲なんてしなきゃ良かった‥

ばかみたい‥

ずっと、こってりだったのに‥

別れ際だけは、あっさりなんて‥