─ そんなにイヤ?

  あたしのこと‥


「ヤメてよ‥、なんの真似なん?」

「マジ、ごめん‥。」


フローリングの部屋に正座して、床に額をくっつけるような姿で彼は謝っている。

今まで何度か喧嘩はしたけど、そんな彼の姿を見たことか無かった。


─ アツヤ、本気なんや‥


そのことを理解した時、涙が溢れて来た。


「パパに必死に頼み込んで 一緒に住むこと許して貰ったのに?あたし、どんな顔して親の家に帰ればいいの!?」


悔しさと情けなさを彼にぶつけ、あたしは同棲していた部屋を飛び出した。