Bloody Kiss♡



あたしはセトを振り返った。

とても不安になった。

その気持ちを感じ取ったのかどうかは分からない。


「魔王、お言葉ですが‥。」

セトは下がるどころか、一歩前に足を踏み出した。


「そのような小細工は、この娘には無駄なことだと思われます。何せ、今世紀最強のサタルドを宿す力を秘めた娘ですから。」

セトは、満面の笑みで助言した。



は?

なにアドバイスしとんねんっ!

てか、小細工って?

やっぱ、さっきからの違和感は当たってたってこと?



「その通りだな、セト。さすが我が腹心。」


七海、否、魔王ルシフェルは不敵な笑みを見せ、片翼でその身を隠し、そして、真の姿を現した。