一方、魔界では、魔王ルシフェルが神の力を欲していた。 だが、悪魔に天界への侵入は不可能。 逆もまた然りで、神と悪魔は互いに その領域を侵すことは出来ず、魔王は考え倦ねていた。 そんな時、女神が人間界の王子に恋をし、娘を生んだと知った。 神と人間の子ども。 まさしく、ルシフェルにとって願ってもない探し物だった。 だが、ただ単に、その娘の成長を待って奪い去るのでは、内に秘めた神の力を従えることは不可能であろう。 そう考えた魔王は、策を練った。 それがマリィの婚儀だった。