Bloody Kiss♡



─ うそぉ‥!


両手を口元に当て、息を飲んだ。

正装したイケメン達があちらこちらから、あたしに微笑んでいる。


「さぁ、ロナ様の歓迎の宴でございます。彼らは皆、マリィ様からロナ様へ親愛を込めたプレゼント。どうぞ、ご自由にお選びくださいませ。」

そう言うと、ミューは軽くお辞儀をして

「私は、これにて退出致しますので、どうぞ存分にお楽しみくださいませ。」

と、大広間を出て行った。


「ちょっと!ミュー!待ってよ!」


たった一人、披露宴会場のような煌びやかな大広間に残されて、しかも、超タイプのイケメン達に囲まれて

「ご自由に‥って、マジで?より取り見取りってこと?」

周りに集まって来た彼らを、あたしは焦りながら見ていた。