「ミュー、大丈夫?」

あたしは彼女の傍に屈み、その肩をそっと揺らした。

手首を締め付けていたロザリオは、不思議と緩んでいた。


「ん‥。」

ミューは、小さく唸って目を開けた。

そして、勢い良く立ち上がり

「申し訳ございません!ロナ様。私としたことが、とんだ失礼を‥。」

と、深く頭を下げ

「一体、何故、私は意識を失っていたのでしょう‥。」

さっぱりわけが分からないと言った風に、首を傾げた。


「マリィのことを色々話してくれたあと、急に倒れて‥。」

あたしが簡単に、事の成り行きを説明すると

「マリィ様の‥、何をですか?え?私が?」

ミューは、何も覚えていないみたいだった。