─ 魔界に天使?


あまりにも不釣り合いな彫刻。

しかも、その彫刻は動くことさえ無いけれど、表情があって喋りもする。


「あなた達って‥。」


もしかしたら、闇の魔術で彫刻にされてしまった不憫な子ども達なのかもしれない。

事情を訊こうと口を開いた時、突然 睡魔が襲ってきた。


そう言えば、今って何時なんだろ‥

ジェットコースターに乗って、この世界へとやって来たけど、着いた時には真昼の明るさだった‥


セトは‥?

ううん‥

あんなヤツ、いなくてもいい‥

眠い‥


崩れ落ちるように地面へと倒れ、睡魔に引きずられていく。

あたしの耳に、不思議なメロディの歌が静かに響いていた。