Bloody Kiss♡



子ども達の会話と共に、さらさらと水の音が聴こえている。

あたしは、白一色の空間をぐるりと見回した。


クスクス笑う愛らしい声が小さく響いている。

なのに、姿は見えないままだった。


─ そうだ!


さっき果樹園を見つけたのは、ブラッディキスが触れたせいだった。

今度も使えるかもしれない。


右も左も分からない純白の空間。

まだ輝きの残るロザリオで、あたしは声のする方向を照らしてみた。