子ども達の会話と共に、さらさらと水の音が聴こえている。 あたしは、白一色の空間をぐるりと見回した。 クスクス笑う愛らしい声が小さく響いている。 なのに、姿は見えないままだった。 ─ そうだ! さっき果樹園を見つけたのは、ブラッディキスが触れたせいだった。 今度も使えるかもしれない。 右も左も分からない純白の空間。 まだ輝きの残るロザリオで、あたしは声のする方向を照らしてみた。