マリィは、静かに振り向いた。 あたしは、彼女に駆け寄った。 「ここも魔界の一部よね?」 「ええ。」 マリィは、目だけで頷いた。 魔界なんて、闇の中だと思っていた。 真っ暗な空間に溶岩のような赤、おどろおどろしい音と濁った空気。 それがあたしのイメージしていた魔界だった。 そのことを彼女に話した。 そして 「ここって、ホントに楽園みたい。マリィ、あなたは魔物じゃないの?」 そう訊いた。