「でも‥。」
これまでに何度も、サタルドは英雄に打ち負かされて来た。
セトは、そう話していた。
例え、あたしが悪魔の花嫁になってサタルドを産んだとしても‥
必ずしも、そのサタルドが人間界を滅ぼすとは限らない‥
安全ベルトを装着しながら、あたしは その考えをセトに話した。
「ブラッディキスが お前を選んだあと、予言書の最後のページ、読み直したか?」
「え?最後の?」
突如、耳元で『スリラー』が流れ出した。
「うわ!動いた!」
一気に緊張が高まった時、ジェットコースターは ゆっくりと発車した。
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