「え?なに!?」


驚いたあたしは咄嗟に後退(アトズサ)った。

頬が燃えるように熱くて心臓はパンク寸前で、ホントにスゴく熱くて‥。

熱くて‥

「あっつ~い!!」

ジンジンと熱を伴った痛みが頬を刺激している。


「ちょっと!なにしたん!?」

声を荒げながらセトを睨んだ時、その痛みは不思議なほどにスーッと消えた。


「治療だよ。出血していたからな。もうサラマンドラにやられた傷は治ってる。」


セトは、澄ました顔で答えて

「つーか、ゴチでした。」

って、笑った。