お母さんを見送ったし、朝ご飯を食べ終わったし、私もそろそろ行こうかな。


私は食器を流し台まで持って行ってから、玄関に向かった。


やっと履きなれてきたローファーの踵を鳴らして、家を出た。


そのまま学校には向かわず、隣の家に行く。


インターフォンを鳴らさずにドアを開けて、中へ入る。


「肇まま、おはよう!」


「あら、さくらちゃん。おはよう。毎日悪いわねぇ」


「いえいえ、もうとっくに慣れてますから」


挨拶もそこそこに、私は2階へあがった。


1番奥の部屋のドアをノックもせずに開けた。


「肇っ、朝だよ!いつまで寝るつもりなの!?」


「………んん~っ。もうちょい」


「もうちょい、じゃないよ!」


私は肇の寝ているベットまで、ズカズカと近づいた。


肇が被る毛布を勢いよく剥ぎ取る。


「さくらのおにぃ」


「失礼だなぁ、もぅ!早く制服着て、ご飯食べてよね」


「………わかりましたぁ」


ほんとにもう!


毎朝、おんなじことの繰り返しじゃない!