色々憶測が、飛び交ったけどそのまま教室に入らず私は立ち尽くしていた。

すると私のいる入り口とは反対のドアから長谷川先生が出て行くのが見えたので私は意を決して教室に入ることにした。


「あ、日高くんいたんだ。
さっき長谷川先生がここから出てくるの見たけど仲いいんだね?」

と日高くんの隣の自分の席から取りに来たノートを鞄に入れながら私は日高くんに聞いてみた。


「あ、ああ。
ひか、長谷川先生は俺の兄貴の婚約者。

だから、俺になにかと愚痴というかほとんど惚気を聞かされてんの。」

と言って切なそうな顔を見せた。