あなたにただ...


────ピーーッ


試合が始まった



試合が始まると3年生の猛攻撃が始まった

私のクラスには祐介の他にサッカー部が2人いたが、3年生は思っていた以上に強かった

前半を0対0で終え後半が始まる前、私は祐介の異変に気がついた

祐介を人目のつかない所に呼び出した

『足痛いんでしょ』

「は?何言ってんのいつも通りだわ」

無理やり祐介の右足の靴下を脱がせた

『腫れてんじゃん』

「なんでわかったんだよ」

『先輩に転ばされたときから足引きずってたの見えた』

「誰にも言うな」

「言わない。だからテーピングさせて」

テーピングを巻いたあと、祐介は何事も無かったようにピッチに走っていった