僕の病気は、自分の事が自分でどんどんできなくなって、最終的には呼吸が自分ではできなくなる。そんんな恐ろしい病気らしい。

この病気の事を君にどう話そうか、凄く、凄く悩んだ。

だけど、結局、いい案がでなくて、出た結果をそのまま伝えた気がする。

君は、目を丸くして驚いた後、大きな瞳に涙をためて、こぼさないように必死になってたよね。

む、君とは別れなきゃいけないかなって思って君に別れを切り出したの。

君は、覚えてるかな…?

「そう。これから、僕は自分のこともできなくなるし、もう、この病気は治らない。だから、別れよう…。君の足枷にはなりたくない。」

なんて言ったら、君に、押し倒されて、ぽかぽか泣きながら殴ってくるんだから。
驚いたよ…

「私、絶対に別れないよ。どんなに辛くても私が支えてあげる。」

泣きながら、怒ってた。
今思うと凄く器用な子だよね。君って。

「私が、辛かった時、貴方は私の傍にずっといてくれたじゃない。私は、そんな貴方の優しさが大好きなの。何よ!死んじゃうから、別れよう?ふざけないで!最後まで、一緒に居させてよ!大好きな貴方の傍に!!」

もう、怒ってるの泣いてるのか、分らない君が叫びながら僕に訴えてたね。

『最後まで、傍に居させて』その言葉が僕の心にぽっかり空いた穴を埋めてくれたんだ。

診察結果を聞いた時に涙なんて全然出なかったのに、君が泣くから、僕も、気づいたら、声をあげて泣いてた。

そう言えば、僕が辛いなぁって思ったときに必ず、君が辛そうな顔したり、泣いたりするから、不思議に思って聞いたことあるよね。

「どうして僕が辛いと、思った時に君が泣くの?」って

君の返事は一言だったなぁ。

「貴方が泣かないから。」

この言葉は、僕が君に言った言葉だよね。

覚えていてくれたんだなぁって、嬉しくなったのは秘密。