春になり私が入学したのは
「楓町高校」という地元の古びた高校。

偏差値も家からの距離も私にピッタリで
塾の先生や親にものすごく薦められて
別に「ここに行きたい!!」っていう高校の無かった私は
この学校に通うことになった。

結構誰でも入れる感じの偏差値を誇る学校だからか
同じ中学の子が多く
楽しみにしていた友達作りはほとんど無かった。

古びた高校ってことで
“食堂”というものが存在しない上に

田舎の高校ってことで
働きに来てくれるおばちゃんが居ないせいか
“購買”というものも営業してはいなかった。

もちろん電車には乗らないし
近くにショッピングモールなんてものは無い

そう、この高校は“青春できない”
と、いうことに入学してから気がついた。