『ゆうな氏、最近大丈夫?がんばってるけど…死にそう…』

いつしかゆめちゃんと飲みにもいかなくなってた。

指名が多ければ待機は少ない。

ゆめちゃんとはロッカーで会うくらいになっていた。


『大丈夫だよぅ。店長とはうまくいってる?』

私は回りを気にしながら、小声で聞いた。


『ん…最近、仕事の話ばっかり…バースデーイベントのこととか…』

ゆめちゃんはいつになく沈んだ様子でいった。

『仕方ないよね、バースデーまであと一週間だし…』

私はゆめちゃんにそう声をかけた。

『ゆうな氏、中村くんとは…』

『ゆうなさん、お願いしますっ』


ゆめちゃんが何かいいかけたけど、店長の声でかき消された。


私は待機席をはなれる。


うしろでゆめちゃんが悲しそうにうつむいたのは

知らなかった。