そして、合格発表の日。



「さき!合格おめでとう!!」


「あゆもね!」



私たちは2人揃って合格した。





このことをさくにぃに伝えたくて
学校が終わるのを家の近くで待っていた。




「あれ?あゆじゃん」


さくにぃが帰ってきた。



「さくにぃ!私受かったよ!」



会ったら1番に伝えたかったこと。



「おめでとう。あゆ」

「ありがとう!」




「よぉし!今日から私の彼氏な!」



「なんだよ偉そうに。
言っておくが、お前より美人なやつなんて大勢いるんだからな。そんなアホずらしてると置いてくぞ?」




「なにをー!言っとくけど、あんたよりかっこいい人なんて山ほどいるんだからね!
よそ見してると取られちゃうよ?」




懐かしいな。
昔もこんな風に言い合ってたっけ。




でもこれからは、友達としてじゃなくて
恋人としていられるんだ。




「あー、うそうそ。
お前しか見てねぇよ」



「言ったなー!」



「だからさ、あゆ」




ぎゅっ…





さくにぃは私を抱きしめた。




「大好きだ」



耳元でそっと囁いた。



「ふふっ…」
私はニヤリと笑った。



パッとさくにぃの手をすり抜けて
くるりと回り、彼に背中を向ける。



「なんだよ」




「私だって、大好きだよ。さくや」



振り返りニコッと笑う。




「あんま調子のんなよ!」



それを見たさくやがニヤリと笑ってそう言った。




その後
2人で肩を組んで歩いた。






明日も、明後日も、この先も

2人で同じ景色が見られますように。