「そう言えば、お前の友達は?」


「お姉ちゃん探しに行ったー」



今の私がさくにぃの後をついて行く理由なんてない。
ここに入学する理由も…。




「なぁ、あゆ。ここ(神田外語大学)に来ねぇか?」



「えっ?なんで?」



「だって俺たちこれまで"たまたま"同じ学校に通ってたんだろ?
それに今日こうやって会えたのも
なにかの縁なんじゃないかなって思うんだよな」



そんなこと言われたって
彼女といるところを毎日見せられるくらいなら
別の大学行った方がまし。



泣きそうになるのを我慢するように下を向く。




「いやか?」



優しい目で私の顔をのぞき込む。

そんな顔でみないでよ…



あぁー!もぉ!そこまで言うなら




「じ、じゃあ…なにかご褒美ちょうだい!」


「ご褒美?」



これでダメなら諦める!
覚悟を決めろ!私。