「お前!!このジュラ様に何言うんだ!!!」
「はあ?!本当のことじゃないの!大体、気付いてないことはなかったわ!!だから名前を呼べたのよ!!?」
 このままでいけば、殺し合い(撃ち合い)になりかねない、そんな時__。
「.........ジュラ...ビリー...............ああ、そうだ!」
 口を開いたのは、レイチェルだった。何かを思い出した、というような彼女の口振りに、全員が目を向ける。
「ジュラ・ハウザーに...ビリー・ホウ!?」
 驚いたように声を上げるレイチェルに、ビリーはにこり、と、微笑む。
 そして、ジュラはというと......
「おう、嬢ちゃん。俺らのこと知ってるのか」
 自信満々げに、口角を上げながら彼女に返す。
 驚いていたレイチェルは、もうそこにはいなくなっていて、代わりに、ジュラの態度に心底うんざりしたとでも言わんげな彼女の姿があった。
「...ドリサ。本当にあれがハウザーか?」
 ジュラに目をやったまま、私にそう聞いてきた、レイチェル。
「......自分が大好きなんだよ」