的中__。
「...レイチェル。あなた、リングオールの.........娘ね...?」
 聞くと、彼女はコクンと静かに頷いた。
 リングオール・アン。通称、リングスネーク(蛇の輪)。狙撃銃の使い手にして、残虐王。その瞳は、蛇のように鋭く、美しく、妖艶であることからの二つ名。
 冷酷な彼の前に、殺さないという選択肢はない。殺人狂とでも言えばいいのだろう。とは言えど、メリットのない殺しはしないが。
「動機は......と。分かるだろう」
 その言葉に、頷いた。
 私は、喫茶店長にしながら、探偵であり、暗殺者。探偵にしても暗殺者にしても、顔は広い方。だから情報網がある。もっとも、リングスネークは、情報網がないようなやつでも知っているのだが。
 ここで私は、確かめるように話をした。
「リングスネークは、残虐王の名の通り、家族に対しても暴力的だった。まあそれは、娘にだけということではあったけれど。...これは噂ではあるけど、躾と称し、窓から突き落としたり...どうやら、事実のようね」
 これは、喫茶店の常連客から聞いた話であった。
レイチェルは顔を曇らして、うんと言った。