「俺飯作ってもらうの親以外で初めてだわ。」


えっ、と振り向くと、ニカっと笑って私の肩に顎を乗せて話し始める。


「こんな仕事してるから誰かの家に行くのも連れてくることもなかったし、いつもホテルとかでしか異性とは会えなかった。」


「合コンしてた人が?」


あー。と思い出したように少し笑う。


「あれは俺ら無理矢理連れてかれたんだよ。
興味ねーって言ってんのに、あの2人が出来上がってて俺らはカモフラージュだったの。」


「……でも興味ない割には私が流星の事知らなかったら凄い偉そうだったじゃない?」


「いや…正直俺らの事知らない女がいるなんて思ってなかった。
それに、あの店は知り合いの店だからバレないようになってたから行ったんだ。
まじであんなのレアだから!」