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時が経ち
宏君が拘置所から出てきた
初犯と言う事もあり、親戚のお金持ちのオジサンが保釈金を払ったようす
私は一度も面会に行かなかった…
まだ宏君が拘置所にいる時、宏君のお母さんが随時報告してくれた
私服警官に囲まれて宏君は一度家に戻ってきた時の事を…
家宅捜査しに来た私服警察の手から繋がるロープが宏君の腰にまかれ
両手に手錠をかけられた息子の姿に現実を受けとめきれない宏君のお母さん…
泣きながら私に語ってくれた。
私は現実を受けとめたくなかっただから面会にも行けなかった…。
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今日…釈放された宏君と久しぶりに会いに家にむかう。
複雑な心境のまま…
《ガチャ》
宏君の部屋の戸を開けるとベットに腰掛ける情けない顔をした宏君がいる
「里香ごめんなぁ。」
そう言い里香を強く抱き締める
「…。」
約束したのに…

