《プルルルルー》

里香の家の電話が鳴った



「はい。もしもし…」



「里香…」

お母さんだ。会社からかけてきたんだ



「将来の事…よく考えてね…好きだけでは暮らしていけないからね…」

涙声のお母さん…



「ぅん…。ちゃんと考えてるよ」

本当に考えてるよ…




「一回3人でゆっくり話しでもしよぅ…。」



「…わかった。宏君に伝えとく」



家では決して泣かない母…

家では里香に口うるさい母…


今回もそうだけど…職場から電話かけてくる時は家では話しにくい事がある時。


電話で話している時の母は普段と違い別人のよう…



とても弱く感じた…



お母さん…泣かないでよ…

私…辛いよ…


頑張れって背中押してよ…