俺の名前は岡島高仁。教室から理科室に逃げてきた。


そして一緒にいるのは、仲の良い友達の裕太と良樹。俺たち三人は理科室に隠れたままどこも出られない状態にいる。


「やっぱりここにずっといるのは危険じゃないか?」


良樹が場所移動を提案したが、俺と裕太は安易に動くことにリスクを感じで否定する。


「俺たち、1ヶ月間生き残れるかな…」


案外怖がりな裕太が少し震えながら言う。


「さーね、でも3人とも生き残るって言うのは不可能だろうな。3人殺さなきゃいけないし…俺たちの中で誰かが生き残るか、3人とも殺されるか、その二択だろ」


良樹の言っていることは正論だ。このクラスで3人殺して生き残れるのは1人か、2人、いや、ひょっとしたらみんな死ぬかもしれない、これはそんな残酷なもの。


「そうだよな…でも俺は絶対3人なんて殺せない。高仁と良樹は死んでも殺せないよ」


「俺だって殺せねーよ」


良樹と裕太が話をしている中、俺は考えていた。


実はこのクラスになった時から、恨んでいる奴がいること。


「なぁ高仁、お前も俺らのことは殺さないよな?」


裕太と良樹が俺の方を向いてう問いかけた。


「2人は殺せない、だけど…」


俺が言った"だけど"という言葉に二人は敏感に反応する。


「だけど、なに?」


いや、今は二人に言うべきじゃないな。


「やっぱりなんでもない!俺も2人は殺さないから、仲間だろ?」


実は恨んでる奴がいると、俺は2人に打ち明けなかった。