薫のスピーチの時間はちょうど2限目。

俺は1限が終わると、走って駐車場に向かった。

「凌牙!」

「何だよ?」

「講義、受けないのかよ!」

「ああ。
薫に呪われるからな」

そう笑いながら言うと、

「もう呪われてるよお前。
まあ、俺が適当に言っといてやるよ」

「サンキューな、紘」

そう言ってエンジンをかけ、会場に向かった。