「……」

「何で黙んだよ」

「いやっ、あのっ…」

「別に返事いらねえから。
口が勝手に動いただけだし…。
そろそろ戻るか」

恥ずかしさを隠す為に立ち上がった。

でも薫は動かない。

「おい?」

「今日っ!」

海に響くような声で薫が俯きながら叫んだ。

「は?」

「今日、私が大っ嫌いな、『トラウマ』なこういう場に何で来たと思う?」

「ノリが悪いって思われるからだろ?」

「別に、そんなこと思われてもいいし!」

「はあ?さっき言ったじゃねえかよ…」

「凌牙が!凌牙がいるから来たの!」

「…おま「キャンプとかってさ、人変えるって言うじゃない?」