「いいねえ、完璧人間は」
「なんでもいいから、手を動かせ」
「運動できて、勉強できておまけに顔イケメンで。誰にでも優しきゃそりゃ、モテるわな」
「芽衣だって、学年5位じゃん」
「お前は、いつも4位じゃん!」
それにはもう、光太郎は、はははと苦笑いを浮かべるだけだった。
「なあ、芽衣」
「なによ」
そこからいきなり真面目な顔した完璧人間は。
「問い27終わった?」
と聞いた。
その瞬間、光太郎の言いたいことがわかって。
「え、光太郎。あんたもう終わったの?」
あたしの部屋で勉強中のあたしたち。
2人ともわからない問題があって、力を合わせて頑張ろうねって言ってたのに。