「うわぁ…びしょびしょだわぁ。 沙耶ごめんな、俺がこんな時間まで待たせたから…」 亜樹が申し訳なさそうに自分のタオルで私の濡れた頭を拭いてくれる。 「私もタオル持ってるから大丈夫、ありがとう。 亜樹を待ってたのは私の意思だよ、気にしないで」 亜樹が渡してくれたタオルを軽く畳んで返す。 雨で濡れた亜樹は憂いを帯びていて、濡れた黒髪や透けたワイシャツ越しの肌が色気を醸し出していた。 その少し俯いた横顔は頭に残ったまま離れられない。