部長を誰か決める大事な大会。
私はあの大会で全て使い切った。
私は元々走ることが大好きだった。
もちろん歌うことも大好きだった。
海澪が私の歌声が好きって言ってくれた時も素直に嬉しかったんだ。
蒼空とはまだカラオケにも行ったことないし、一緒に過ごしてるだけだけど、私が生きてるうちに遊べたらいいな。
ということで今日の放課後は蒼空を通じて強制連行してスイパラにレッツゴー!

「ーテメェら…」
周りは女子高生や女の人、カップルばかり。
そしてここは甘党にとっての天国。
ここはスイーツ食べ放題のお店!
そう!私の天国!
甘いの大好き辛いの大好き苦いの大好き!の3連続のうちの1つ目!
甘いもの食べ放題〜!
そして目の前にはとてもとても怒ってる女の子…失礼男の子がいらっしゃいます。
「ほら蒼空、食べないともったいないでしょ
せっかく来たのに。」
「てめぇ、誰が来るって言ったんだ、連れてきたの間違いだろうが。」
…あれれ、何のことだかさっぱりですな。
だって最終的に『しゃーねーな…』って言ったよね?
言った時点で諦めたでしょ。
そりゃ無理やり引っ張ってくるよね?
「…初めてだよ、こんなところきたの。」
「まあ、見るからに友達少なそうだしね。」
「おまっ…それをいうなぁあ!」
「「当たりなんだ…」」
やっぱり海澪と一緒に蒼空をからかうの楽しい。
蒼空にとっては迷惑極まりないと思うけど。
「まあまあ、蒼空くん、これを食べたまえ。」
私が差し出したのは一般的なショートケーキ。
「…いただきます…」
恐る恐る口に入れる蒼空。
なんだこいつケーキ食ったことないのか?
ってくらい慎重に食べてる。
「…なんだよ…」
「ケーキ食ったことないのか?」
「ねーな。」
いや、ないんかい!
突っ込みたかったけど、突っ込めなかった。
だって蒼空が悲しそうな顔をしてたから。
「じゃあ今度はこれ」
「悪ぃ俺チョコ食えねえ…」
「…ちっ」
「舌打ちすんなよ。」
ケーキ食ったことないとか坊ちゃんか?
「ねぇ、蒼空って金持ち?」