そのためにも研究しなきゃいけない。
「李那。大丈夫、来年も見れるよ。約束する。」
“約束”
未来の俺はこの言葉を李那に言ったことにかなり後悔している。
でも現在の俺はそんなこと気にしたことも無く、まだ李那と一緒にいられると信じて疑わなかったのだ。
【中矢裕side END】

【如月李那side】
「はああ〜」
自宅に戻った私はお風呂に入りそのままソファにダイブ。
変なダイブの仕方したから腰打った…痛い…
「李那…何やってるの…」
「腰打ったあ…いた〜…」
「馬鹿ね全く。」
…お母さんの薄情者っ!
「お姉ちゃん…何やってるの?」
「美那、いい所に、ヘルプ!」
私は美那に腕を伸ばし、起こしてもらった。
「文化祭楽しかったねえ〜」
「ねー!」
「花火見た?」
「うん!」
美那は校庭でみんなで仲良く見てたらしい。
まあ、屋上は私が勝手に鍵壊して入ってるやつだからね…あはは…
「2人とも、ご飯どうする?」
「「いる!」」
「食い意地張ってるんだから…」
お母さんは渋々キッチンに立ってご飯を作ってくれた。
「この時間だから簡単なものだけどね!」
「「食べれたらなんでもいい!」」
「じゃあ焼きそばね。」
…焼きそば。
そう言えば今日焼きそばなかった。
あると思ったのに。
後夜祭までは射的楽しんでたし…
あ、そう言えば!
「美那、これ。」
「なに?」
私はカバンから射的で取った景品を美那に渡す。
うさぎのぬいぐるみ。
「これ、射的?」
「うん。」
「やっぱり。」
私がホラー好きなのも射的好きなのもお姉ちゃんの影響だ。
だから仕方ない!うん!
「出来たわよ!焼きそば!」
「はーい!」
「ありがと!」
お母さんはエプロンを外し、私たちの前に座る。
「文化祭楽しかった?」
「「うん!」」
「李那は何したの?」
「お化け屋敷風喫茶店」
お母さんは店名にハテナを頭の上に浮かべている。
「衣装あるし、みんなで撮った写真もあるから見せてあげるよ!」
「ありがと。
美那は?」
「私は普通に2組と合同のお化け屋敷かな。」
私は焼きそばをお腹に入れてお皿を洗いに向かった。
「やるからいいわよ。お風呂行きなさい。李那。」
「あ、はーい。」
私は着替えを持ってお風呂に向かった。
「くぅ〜気持ちいい〜」
それにしても今日の蒼空…面白かったな…
アリス…くくっ…
「ふふっ…」
思い出し笑いが止まらない。
蒼空のあのアリスの格好…
後で本人に写メ送っちゃえ♪
「ーふう、上がろう」

…また、か…
最近多すぎだから、こういうの。
足が、動かない。
…うごけ…
「…ふう…」
何とかお風呂から出た私は足に力が入ってないまま、脱衣所へ。
床に座ったまま服を着る。
…さて、ここからどうしようか。
服を着ることは出来たけどここからリビングに行くのは疲れる。
…なんで今お父さんいないかなあ…
「…李那?
大丈夫?」
ドアの向こうからお母さんの声。
「大丈夫。だけど、足動かなくなったんだ。松葉杖、取ってくれる?」
立てたら、何とか動けるんだけど、立つまでが出来ない。