「涼真君…」 「………」 「笑顔だよ」 まゆは笑っていた 誰もが泣いているこの病室の中で まゆだけが笑っていた まゆは俺の左胸に手を添える その瞬間、俺は滝のように涙が溢れてしまった 「……まゆ、今までありがと… 俺と一緒に生きてくれてありがと…」 「……えへへ」 まゆは ゆっくりと目を閉じた