「き、今日は夜涼しいみたいだぞまゆ」 「………」 誤魔化すように話を変えた 「だから、いつもより……」 「………無理しないでよ」 まゆは後ろから俺を包むように抱きしめた こんなに密着しているからかな まゆの胸から ゆっくりだけど心臓の音が伝わった 「……私、わかってるよ もう死んじゃうんでしょ?」 耳元でまゆが囁く 「……うん」 俺は素直に返事をしてしまう こんな状況なのに…嘘つけなかった