この気持ちあなたに届きますか?




「...ん?僕の顔になにか付いてるか?」




「あ...いえ!」




いけない、いけない。
気づかないうちにぼっちゃまのこと見てたんだ、




「...付いてないのか?さっきから僕の顔をじーっと見て、その...照れるから、やめてくれ...!」




最後のへんは、ごにょごにょと小さな声で、濁してしまって聞き取れなかった





「...え?最後なんて言いましたか?」





「...照れるからやめろと言ったんだ!
何回もいわせるな、恥ずかしいだろ...」




「...はい!すみません!」





ぼっちゃまが恥ずかしそうにブツブツ言いながら、再び本を読み始める





それにつられてわたしも本を読み始めた。今度はぼっちゃまを意識しないように気をつけて